埼玉医科大学国際医療センター脳神経外科 | 水頭症

対象疾患
水頭症

・水頭症とは:

 脳脊髄液が過剰に溜まってしまう病気のことです。
 柔らかい脳を保護するための緩衝・保護液として働いており、頭蓋内で産制され、脳室・脳表・脊髄腔内を通り頭蓋内で吸収されます。この過程のどこかが障害される(交通障害もしくは、吸収障害)ことにより脳脊髄液が過剰に貯留することで、貯留槽である脳室が拡大し、脳を圧迫して症状を出します。
 非交通性水頭症:髄液の通路が狭窄や閉塞していることにより水頭症を生じたもの。腫瘍や脳出血直後に生じる事があります。
 交通性水頭症:吸収障害により水頭症を生じたもの。成人・高齢者では、頭蓋内圧が正常でもこのような水頭症を生じることがあります。くも膜下出血後や外傷に伴って生じる事があります。
 小児でも水頭症を生じる事がありますが、非交通性の水頭症であることが多いです。頭蓋内の圧が高くなる事で症状を呈します。

・症状:

 頭痛、嘔吐、意識障害等を生じる事があります。急性の非交通性水頭症では、急に症状が進行する事もあり、注意が必要です。正常圧水頭症では、歩行障害、認知機能障害、尿失禁等を生じる事があります。

・診断:

 CT、MRI等で診断は確定致します。治療適応に関しましては、タップテスト(試験的に脳脊髄液を排除してみること)にて治療適応を決定していきます。

・治療:

 髄液を体外もしくは、別の通り道を通って排出させる事が治療の目的となりますので、シャント術もしくは神経内視鏡による脳室開窓術を行います。交通性水頭症に対してはシャント術、非交通性水頭症に対しては脳室開窓術を行う場合が多いです。
 シャント術は、脳室-腹腔シャント、腰椎-腹腔シャント等があり、状態に応じて方法を決定致します。ただし、シャント術の際には、シャント機械を皮下に埋め込む必要があります。
 また、近年は第三脳室底開窓術という、神経内視鏡により脳室の壁や床に穴を設置する事で新たな髄液の通り道を作る手術も行われています。

info1-13a くも膜下出血後の交通性水頭症に対してはシャント術を施行。

第三脳室底開窓術術中写真。バルーンと呼ばれる風船を用いて髄液の交通路を作成。

第三脳室底開窓術術中写真。バルーンと呼ばれる風船を用いて髄液の交通路を作成。

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